「同性愛差別の禁止」盛り込み可否で、ゆれる伊政権
 イタリアのプロディ中道左派政権が移民、治安、同性愛の三つの問題で危機に立たされている。移民の追放手続きに関する法案をめぐり、左派が「国籍、性的指向による差別」を禁止する条項挿入を要求。これに対し、同性愛に否定的なカトリック系政党が反発して政権離脱を示唆したため、政権のきしみが浮き彫りになった。

 イタリアでは今年10月、イタリア人女性がルーマニア人男性に襲われ、死亡する事件が起きており、事件後、犯罪歴を持つ欧州連合(EU)内からの移民を、自治体の判断で国外退去させることを可能にする行政措置が閣議決定されていた。

 今回、この措置を恒久化する法案を上院で可決するにあたり、政権内の最左派の支持を取りつけるため、「反差別条項」を挿入したが、差別を禁じる対象として「性的指向」も加えたため、カトリック色の強い中道党が猛反発した。

 共産系とカトリック系を抱えるプロディ政権にとって、「同性愛」は最も敏感なテーマとなっており、2月に提出された同性愛カップルの法的保護に関する法案もたなざらしのままになっている。

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