いやぁゲイムービーってホントにすばらしいですねぇ第24回
SEXって素晴らしい!
2005/08/17(水) 配信
映画祭、みなさんは行きましたか? 東京と大阪、どっちも盛況でしたよ。それぞれに違うテイストが味わえて、楽しかったです。また9月17日には札幌で、10月9日は高松でも映画祭がありますので、北海道、四国方面の方はぜひお出かけください♪
・レインボーマーチ札幌関連イベント パレード映画祭2005
http://rmis.waavie.net/xc/book/disp/event/all(PC版)
・香川レインボー映画祭
http://www.geocities.jp/kagawa_rff/(PC版)
東京の映画祭でも上映された『シュガー』を含め、今月はSEXの素晴らしさに感動できる映画2本をご紹介します。
■シュガー
映画祭で観た方も多いかな?と思います。
原作は『ハスラー・ホワイト』のブルース・ラ・ブルース。男だろうと女だろうと構わず相手にするハスラー(男娼)のパンクでフェティッシュでキンキーな性描写があって、一方でそんな彼にひとめぼれする男の子の純粋な愛が描かれ、独特のリリシズムを醸し出す(でも、豊かさはいつも「性」の方にあって「愛」は実らない)というスタイルは『シュガー』も共通です。ハスラー役を名のあるスターが演じているのも同じですね。『シュガー』ではブレンダン・フェア(『ロズウェル〜星の恋人たち』)がヤク中のハスラーを熱演。確かに男も女もヤリたいと思うような、イイ男です。
主人公のクリフ(これまた美形)は、18歳の誕生日プレゼントで母親からスケボーを、妹からクスリとSEX(できる場所の地図)をプレゼントされ(笑)、意気揚々と場末な街娼スポットに出かけ、そこでハスラー・ブッチにひとめぼれ…というストーリー。ブッチはキスが大嫌いで、クリフは「このホモ野郎!」と足蹴にされるのですが、あきらめきれずにずっとブッチにつきまとい、ついに彼の部屋で朝を迎えます(でもSEXはナシ)。遅い朝食の最中、フツーだったらそこで二人の恋の行方を占う展開が待っているハズなのに、突然ブッチが「オナニーしたくなった」と言い、食べながらオナニーを始めます(笑)。そういうちょっとビックリするような「濡れ場」がガンガン出てくるのが見どころです。
基本的には「FxxK」で「SEXバンザイ」なんだけど、たとえばブッチが身体障害者と向き合い汗をかきながらSEXする姿は本当に崇高で感動するし、逆にハスラーたちを買う金満オヤジは徹底的に下卑たゲス野郎でムカつくし、SEX描写から透けて見えてくるある種のスタンスが面白かったりもします。
パンクテイストが好きな方、美形が好きな方なら絶対ハマると思います。
ちなみにクリフを演じたアンドレ・ノーブルは昨年夏、25歳という若さで不慮の死を遂げたそうで、この映画が遺作になってしまいました。これからだというのに…残念です。
『シュガー』/『ハードコア・デイズ』
配給:S.I.G/9月10日(土)より渋谷シネ・ラ・セットで公開
http://www.sig-inc.co.jp/(PC版)
http://www.cqn.co.jp/THEATER/lasept/lasept.html(PC版)
■愛についてのキンゼイ・レポート
地味な伝記映画かと思いきや、観てビックリ。個人的には『プリシラ』や『トーチソング・トリロジー』と並ぶ、心のゲイムービー殿堂入り作品です。
キンゼイレポートで有名なキンゼイ博士の生き様を通じて「偏見を乗り越えること」「多様性を祝福すること」「科学では計り知れないこと=愛」の大切さを伝えています。パレードに参加された方とかは特に観てほしいです。きっと泣けます。
多くの州で姦淫が違法であり、「正常位以外に体位は無い」「経口性交は胎児に悪影響を与える」といった迷信が本気で罷り通っていた1940年代、「自然の本質は多様性にある」と見抜いた優秀な動物学者・キンゼイが、自分自身妻とのセックスが上手くいかなかったことや「夜の営み」についての頻繁な相談をきっかけに、全米18000人に直接インタビューして性行動調査を行うという大事業を成し遂げます。当然その中には同性愛についての内容も含まれていて、男性の37%が同性とのセックスを経験済みというスゴいデータが発表され、センセーションを巻き起こします。アメリカの(あるいは世界の)同性愛者たちが鉄格子から抜け出し、自由を獲得していく大きなきっかけとなったのは、間違いなくこのキンゼイレポートです。
僕が感涙したのは、本誌『日夏虫太郎の試写速報』でも書かれていましたが、そうやって自らの信条に従って性行動の研究をするキンゼイが、自らの中にある同性愛への偏見を乗り越え、抑圧していた欲望を認め、弟子であるマーティンとSEXする場面です。SEXで泣けるってスゴイですよ。終盤にもう1つ、スクリーンが涙で曇って見えなくなる名場面がありますが、それは観てのお楽しみ。
監督があの名作『ゴッド・アンド・モンスター』のビル・コンドン(『シカゴ』の脚本も手がけてます。もちろんゲイ)ですから、実はこれ、ノンケの人も賞賛するような作り方で巧みにゲイプライドを表現した映画なんだと思います。
『愛についてのキンゼイ・レポート』
2004/米/監督:ビル・コンドン/配給:松竹/8月27日より新宿シネマスクエアとうきゅう他でロードショー公開
http://www.kinsey.jp/(PC版)
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