いやぁゲイムービーってホントにすばらしいですねぇ第2回
「もうすぐ『バディ』の映画特集が出るよ!」(現在すでに発売済)
2001/10/17(水) 配信
 10月17日発売の『バディ』12月号では、「このゲイ映画がスゴイ!!」と題して、最新作からセレブのヌードまで、秋の夜長にピッタリなゲイ・ムービィをどーんと特集!
 笑えて泣けてヌケちゃうゲイ・ムービィがこの特集ですべてわかるからスゴイ。買っとけ!
 ところで先日やっと観ました「千と千尋」(第1回で取り上げないと断言したその舌の根も乾かぬうちに)。日本の映画興業収入記録を作ったって聞いた時、一瞬えー?とか思ったけど、海より深く反省。仕事サボってもデートキャンセルしても観るべきです。すごいもん、いろんな意味で。映画が始まって約10分、死ぬか生きるかのツラい状況に追い込まれた千尋が謎の美少年ハクにおにぎりをもらってボロボロ泣きながら食べるシーンでさっそく号泣(泣かせに弱い)。フツーの映画ってエンドロールでさっさと帰る人が多いけど、頭悪そうなegg系カップルとかも含めてお客さん全員息をひそめて最後まで観てたのがスゴいと思った。「ナウシカ」的な「自然と人との共存」とか「もののけ」的な「生きるとは何か?」とか「ラピュタ」的な冒険とか愛とかもちゃんとあって、そういうことを一切がっさいひっくるめて驚異的に圧倒的な虚構の世界を創り上げる想像力の凄まじさに舌を巻きました。個人的には「カオナシ」にハマりまくり。怖いけどとっても人間くさい存在だから千にも惹かれるし神とか化け物の街からも追い出されちゃうんだよね、きっと。愛しいです。三鷹の森ジブリ美術館(要予約)でグッズ買いたいよー。
●GO
 GはゲイのG、OはオカマのO、略してGO……だったらよかったのにね(よくない)
 実は同じ時期に「GO!」なんて映画やってたりするのが関係者泣かせだったりするこの映画、在日韓国人の男の子の生き方をとってもポップにカッコよく描いた直木賞受賞作の映画化なんですねえ。ちなみに「GO!」はピザの宅配兄ちゃんがバイクで長崎までピザを届ける話。知ってた人は映画通かも?
 お話はこんな感じ。杉原は高校3年生。韓国の国籍を持ついわゆる「在日」。周囲からも特別な眼で見られるし、杉原もコンプレックスに感じている。ある日杉原は、友人のバースディパーティーで声をかけてきた女の子・桜井と突然の恋に落ちる。人生に女の子という文字など無いと思っていた杉原だが、デートを重ねる内に気持ちが膨らんでいく。いつかは自分が「在日」であることを告白しなきゃならないという思いが時々頭をよぎるけれど……。
 「女の子」を「男の子」に、「在日」を「ゲイ」に変換して読んでみましょう。するとあら不思議、僕らの高校時代といっしょじゃない?というわけでこの映画、ノンケテイストだけど、意外と感情移入できるのです。ちなみにキャスティングは主演が「溺れる魚」で女装していた窪塚洋介。カッコいいよね。そしてその母親役には大竹しのぶ。言わずもがな。恋人役、「バトルロワイアル」で同級生を次々に死に追いやる相馬光子を演じた柴咲コウも目が離せないハズ。さらにゲイナイトのホストまで務めた(ゲイだけの)人気タレント、山本太郎も先輩役で登場。見どころたっぷりよ!
「GO」 2001日韓/監督:行定勲/原作:金城一紀(直木賞)/配給:東映/出演:窪塚洋介、柴咲コウ
●夜になるまえに
 レイナルド・アレナス……作家、ホモセクシュアルというだけでカストロ政権の迫害を受け、投獄され、激しい弾圧を受けるが、作品を発表し続け、キューバからNYへと亡命し、その後、AIDSが発病したのを苦に自殺。その死の直前に口述された「夜になるまえに」は、性的・政治的抑圧と闘い続けた波瀾万丈の日々が簡潔な言葉で綴られた、類稀な自伝。
 これを「バスキア」のジュリアン・シュナーベル監督が豪華キャストを迎えて映画化した「夜になるまえに」は、各映画賞を席巻し、ヴェネチア映画祭の公式上映後、7分間ものスタンディング・オベーションが続いたという逸話が伝えられるほど、観客の胸を熱くさせた感動作。
 クールでポップな映像美に、効果的に挿入されるキューバ音楽やルー・リード(場末なオカマを歌った「TRANCEFORMER」は感涙モノ。ゲイナイトで一時期かかってた「PERFECT DAY」も元はこの人)。心地よさの中にアレナスのドラマティックな人生が解き放たれる。この秋、最も観てほしいゲイ・ムービィ。
「夜になるまえに」2000米/監督:ジュリアン・シュナーベル/配給:アスミック・エース/渋谷シネマライズ他で公開中

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